【管理栄養士が解説】食費を抑える方法7選|無理なく続く自炊・弁当のコツ

管理栄養士がわかりやすく解説

食費の節約を象徴する円マークの袋と硬貨のイラスト

食費を抑えたいと思っても、「毎日きちんと自炊しなければならない」と考えると負担になりやすいものです。仕事が忙しい日や疲れている日は、料理をする時間も気力も残っていないことがあります。

私も普段から食費を意識しており、職場へお弁当と水筒を持参しています。コンビニで昼食を買うと、私の場合は1回600〜1,000円ほどかかることも珍しくありません。毎日の小さな支出でも、平日に繰り返せば1か月では大きな金額になります。

一方で、私はお弁当をすべて手作りすることにはこだわっていません。時間がない日は冷凍食品を使い、夕食を多めに作れた日は翌日のお弁当へ取り分けます。

食費を抑えるために大切なのは、毎食完璧に作ることではなく、お金と時間の両方を無理なく節約できる仕組みを作ることです。

この記事では、食費を抑える具体的な方法を、管理栄養士としての視点と私自身の習慣を交えて紹介します。

結論:自炊・お弁当・水筒を「できる日だけ」取り入れよう

食費を抑える基本は、外食やコンビニを一切禁止することではありません。利用する回数を少し減らし、自炊、お弁当、水筒へ置き換えられる日を増やすことです。

たとえば、毎日の昼食をいきなりすべてお弁当にする必要はありません。最初は週2回だけ持参し、慣れてきたら回数を増やします。飲み物も、家から水筒を持って行けた日は自動販売機やコンビニで買わないというルールなら始めやすいでしょう。

ただし、自炊用に食材を大量購入して使い切れなければ、かえって出費が増えます。買う、保存する、食べ切るまでを一つの流れとして考えることが重要です。

食費を抑える7つの方法

1.外食やコンビニの一部を自炊へ置き換える

外食やコンビニは、調理や片付けの手間を減らせる便利なサービスです。その分、食材だけでなく、人件費、光熱費、容器代、店舗運営費なども価格に含まれます。自炊では手間がかかる一方、同じ食材を複数回の食事に使えるため、計画的に行えば食費を抑えやすくなります。

私も食費を抑えるうえで、まず効果を感じやすかったのは自炊でした。ただし、凝った料理を毎回作っているわけではありません。ご飯、肉や魚、卵などの主菜、野菜を使った簡単な副菜という形で、普段の食事を組み立てています。

自分がよく買う昼食の金額と、自宅から持参する食事の材料費を一度比べてみると、置き換える効果が見えやすくなります。

1か月の差額の目安=(購入する昼食代-持参する昼食の材料費)×持参できた日数

食材価格や量は家庭によって違うため、「弁当なら必ず何円」と決めるのではなく、自分の実際の支出で計算するのがおすすめです。

2.職場へお弁当を持参する

私が職場へお弁当を持参している理由は、昼食代を抑えやすいからです。コンビニでおにぎりやパンだけを買うつもりでも、飲み物やおかず、デザートを追加すると、私の場合は一度に600〜1,000円ほどになることがあります。

1回の支出だけを見ると大きく感じなくても、仮に平日20日間続けば、昼食だけで月12,000〜20,000円です。これはあくまで私がコンビニを利用した場合の金額を基にした例ですが、回数を重ねたときの支出を把握するきっかけになります。

お弁当は、毎朝一から作らなくても大丈夫です。ご飯を冷凍しておく、夕食のおかずを取り分ける、冷凍食品を使うなど、自分が続けられる方法を組み合わせます。

3.夕食のおかずを翌日分まで作る

夕食を作るときに、お弁当へ入れられるおかずを少し多めに作ると、翌朝の負担を減らせます。焼き物、炒め物、煮物などは、最初から翌日分を考えて食材を用意しやすい料理です。

私も、夜ご飯のおかずを多めに作り、翌日のお弁当用として取り分けることがあります。夕食とお弁当を別々に作るより、一度の調理で二食分を準備できるため、食費だけでなく時間の節約にもなります。「明日の弁当も作らなければ」と考えるより、「今日のおかずを少し残しておく」と考える方が、気持ちの負担も小さくなります。

翌日に食べる分は、食卓へ出す前に清潔な容器へ取り分け、粗熱を取ったら早めに冷蔵または冷凍しましょう。お弁当へ入れる際は十分に再加熱し、冷ましてから詰めるなど、衛生面にも注意が必要です。

4.忙しい日は冷凍食品を上手に使う

「節約のためには冷凍食品を使ってはいけない」と考える必要はありません。冷凍食品は調理時間を短縮でき、必要な分だけ使いやすいため、食材を余らせにくいという利点があります。

私も基本的にはお弁当のおかずを作っていますが、時間がない日まで無理に手作りしようとはしていません。普段利用する店では1パック200円前後で買える商品もあり、最近は味がおいしいものも多いと感じます。一つの商品を数回のお弁当に分けて使える場合もあるため、コンビニで昼食を一式購入するより、私にとってはコストパフォーマンスのよい選択肢です。

冷凍食品を選ぶときは、価格だけでなく、1袋で何回使えるかも確認します。主菜になる商品には冷凍野菜や作り置きの副菜を組み合わせるなど、栄養の偏りを小さくする工夫もできます。

冷凍食品は自炊を諦めたときの代用品ではなく、自炊とお弁当を無理なく続けるための便利な選択肢です。

5.飲み物は水筒で持参する

食費を見直すときは、食事だけでなく飲み物の支出も確認します。自動販売機やコンビニでの購入は1回ごとの金額が小さく見えますが、毎日の習慣になると積み重なります。

私は職場へ水筒を持参し、よほどのことがない限り自動販売機では買わないようにしています。水やお茶を自宅で用意するだけなので、朝の負担もそれほど大きくありません。また、自分がどのくらい飲んだか把握しやすい点も、水筒のよさだと感じています。

最初から大きな水筒を用意する必要はありません。持ち運びやすい容量を選び、足りない日だけ購入する形でも十分です。洗いやすさや重さも確認すると続けやすくなります。

6.買い物前に冷蔵庫を確認し、使い切れる量だけ買う

特売品や大容量の商品は、使い切ればお得でも、余らせて捨てれば節約にはなりません。農林水産省も食品ロスを減らす方法として、買い物前に冷蔵庫や食品庫を確認し、必要な分だけ買うことを勧めています。

買い物へ行く前に、冷蔵庫の中をスマートフォンで撮影する、必要なものをメモする、数日分の主菜だけ決めるといった方法が役立ちます。献立を一週間分細かく決めるのが大変なら、「鶏肉を使う日」「魚の日」「卵や豆腐の日」のように大まかに決めるだけでも重複購入を防ぎやすくなります。

7.安くて使い回しやすい食材を常備する

食費を抑えながら栄養バランスも整えるには、一つの料理にしか使えない食材より、複数の料理へ使い回せる食材が便利です。

  • 主食:米、食パン、うどん、パスタなど
  • 主菜:卵、豆腐、納豆、鶏肉、さば缶など
  • 副菜:もやし、にんじん、玉ねぎ、きのこ、冷凍野菜、乾燥わかめなど

農林水産省の「食事バランスガイド」では、食事を主食、主菜、副菜、牛乳・乳製品、果物などに分けて考えます。節約中も、安い一品だけで済ませ続けるのではなく、まず主食・主菜・副菜が大きく欠けていないかを見ると、献立を考えやすくなります。

節約弁当を続けるための簡単な組み合わせ

毎回違うおかずを用意する必要はありません。基本形を決めておくと、買い物と準備が楽になります。

  • ご飯+夕食の取り分け+冷凍ブロッコリー
  • ご飯+冷凍の主菜+卵焼き
  • おにぎり+ゆで卵+具だくさんスープ
  • 冷凍うどん+卵+冷凍野菜
  • 食パン+チーズ+スープ+果物

手作り一品と市販品一品を組み合わせても構いません。すべてを自分で作るより、買い物へ行けなかった日や疲れた日にも続けやすくなります。

食費を抑えるときに避けたいこと

安さだけを優先して食事量を減らす

食費を抑えるために食事を抜いたり、主食だけで済ませたりする方法はおすすめできません。短期的には支出が減っても、必要な栄養素が不足しやすく、空腹から間食や買い足しが増える可能性もあります。

特売品を使う予定なく大量に買う

安いからという理由だけで買うのではなく、いつ、どの料理で使うかを考えます。すぐに使わない肉や魚は1回分ずつ冷凍し、野菜は食べ切れる量を選びましょう。

最初から毎日完璧なお弁当を目指す

彩りや品数にこだわりすぎると、食材費も準備時間も増えます。お弁当を持参する目的は、見栄えのよい作品を作ることではありません。夕食の残りや冷凍食品を使い、「買わずに済んだ日を増やせた」と考える方が続けやすくなります。

まずは1週間、昼食と飲み物の支出を記録しよう

何から始めるか迷ったら、昼食と飲み物に使った金額を1週間だけ記録してみてください。レシートを残すか、スマートフォンへ金額を入力するだけで構いません。

記録したら、次の週に置き換えやすいものを一つ選びます。

  • 昼食を週2回だけお弁当にする
  • 水筒を週3回持参する
  • 夕食のおかずを1回だけ翌日分まで作る
  • 冷凍食品を一つ常備して、コンビニへ行く回数を減らす

一度にすべてを変えなくても、購入回数が減れば結果は積み重なります。

まとめ

食費を抑えるには、自炊を基本にしながら、お弁当、水筒、夕食の取り分け、冷凍食品を無理なく組み合わせることが効果的です。ただし、使い切れない食材を買いすぎると節約にならないため、買い物前の確認と適切な保存も欠かせません。

私自身、職場ではお弁当と水筒を持参していますが、毎回すべてを手作りしているわけではありません。余裕がある日は夕食のおかずを多めに作り、忙しい日はおいしい冷凍食品に頼ります。この方法だからこそ、コンビニや自動販売機の利用を減らしながら続けられています。

まずは週に数回、「昼食を持参する」「飲み物を買わない」のどちらか一つから始めてみましょう。完璧な自炊ではなく、自分の生活に合った続けられる仕組みが、食費を抑える近道です。

参考文献